はじめに
今回は、都道府県や市役所(特に政令指定都市など大きな自治体)の本庁で勤務しているとよくあることを、僕の独断と偏見で10個ほど挙げていきます。
独断と偏見と言っても、本庁と出先機関両方の勤務経験があり、本庁という組織を内側からと外側から見てきたので、それほど的外れな内容にはならないかと思います。
それでは早速紹介します。
※なお、知事ネタが多いですが、市役所の場合は市長に置き換えるとわかりやすいと思います。
本庁あるある10選
① 知事レクまでの道のりが険しい
重要な案件だと、知事の判断を仰ぐことが多いのですが、知事にレク(説明)するまでに、課長→次長→部長→副知事と段階を踏まなければなりません(たまに途中をすっ飛ばすこともありますが、その場合も事後説明するのが普通です)。
加えて、知事直属の秘書やアドバイザー的な人にレクをすることもあるため、知事レクにたどり着くまで膨大な労力がいります。
レクのためには、当然資料が必要です。
若手の職員は、レク資料作成のためのデータ集めや調査などに追われることになります(実際にレクをするのは上席の人たちです)。
出先機関に異動したとき、知事をはじめ幹部へのレクがほとんどないことに驚きました(よくよく考えたら当たり前ですが)。
出先機関だと、ルーティーン的な仕事が圧倒的に多くなります。
② 知事と同じエレベーターに乗り合わせることがある
秘書などの側近が何人もついているので、威圧感があります。
乗り合わせてしまったときは、会釈して急いでエレベーターボーイをやります(1階から乗ってきたときは、もちろん知事室のある階のボタンを押します)。
乗り合わせたくないときは階段を使いましょう。
③ 知事室のあるフロアだけ内装が豪華
他のフロアは殺風景ですが、知事室のあるフロアだけ壁が木目調だったり、床に絨毯が敷いてあったりします。
来客に対して見栄を張りたいのでしょうか。
④ 知事室にいる女性職員はみんな美人
完全に顔採用(異動)です。
女性知事の場合はイケメンが配置されるのでしょうか?
なお、知事担当の課(秘書課)の課長職は出世コースとも言われていました(知事との距離が最も近く、県全体の施策を把握する立場でもあるため)。
⑤ 喫煙所で仕事の話が進むことがある
部長や副知事など、幹部の人たちが喫煙所に来ることも多いので、タバコを吸いながら仕事の話が進むことがよくあります。
例えば正式なレクの前に、喫煙所で大まかな情報を入れておけば、レクのとき話が早いです(根回しというやつに近いかもしれません)。
あ、部長。〇〇の件ですが、~~という方針でいきたいのですが、どうでしょう。
この後のレクで詳しく聞くけど、基本的にはそれでいいんじゃないかな。
〇〇の件なんだけど、△△県の案に知事が難色示してるから、もうちょっとうちの意見を反映できないかな。
わかりました。もう一度かけあってみます。
みたいな会話が交わされているようです(僕はタバコを吸わないのであくまでも想像ですが)。
ただし、もちろんヒラの職員が話をつけるわけにはいかないので、このメリットは課の上席の人が喫煙者の場合に限られるでしょう。
ちなみに、一昔前までは、普通に自分の席でタバコが吸えたそうです。
喫煙者への風当たりが強い昨今ですが、分煙の取り組みがこんな形で喫煙者に思わぬメリットをもたらした、と言えるかもしれません。
⑥ 要人が来庁するときは、職員がお出迎え要因として駆り出される
偉い人(例えば外国の大使など)が本庁にやってくると、職員が1階の玄関前に集まって、拍手でお出迎えします。
そういうときは、事前に庁内でアナウンスがあり、各課から何人か駆り出されます。
正直に言うと、非喫煙者にとっての仕事の息抜きみたいなものです。
⑦ 財政課は一目置かれる
自治体の予算を握っている財政課は、ほかの課から一目置かれます。
優秀な職員が多く、一番の出世コース(かつ激務)ともいわれています。
⑧ だけど、財政課はちょっとこわい
そんなエリートが集まる財政課ですが、ちょっとこわい雰囲気もあります。
予算要求の際、要求額の根拠が甘いとガンガン詰められるそうです(僕は予算要求の担当ではなかったので、あくまでも聞いた話ですが)
それだけ仕事に責任感や使命感を持っているということでしょう。
⑨ 市民団体が庁舎前で抗議活動をしていることがよくある
これに関してはノーコメントです…
⑩ 議員には逆らえない
議員の人にはめちゃくちゃ気を使います。
議員から指示や依頼があったときは、最優先で対応します。
おわりに
以上、本庁あるある10選というテーマで、思いつくものを挙げてみました。
本庁の仕事や雰囲気がどんな感じなのか、少しでも伝わるとうれしいです(どうでもいいネタもありますが)。
まだまだネタはあるのですが、それはまた機会があれば書きたいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございました。