はじめに―頼みごとがなかなかできないHSP―
この仕事、〇〇さんに頼みたいけど、迷惑に思われないかな?
やっぱり自分でやった方がいいかな。
散歩に連れてってほしいけど、ご主人様忙しそうだなー。
しょうがない、自分で運動するワン。
周りの人の様子や機嫌をうかがいすぎて、気楽に頼みごとができないというのは、HSPあるあるの一つではないでしょうか。
人に頼らなかった結果、仕事を抱え込んでしまったり、要領よく物事を進められなかったり、なんてこともよくあると思います。
でも、「人をなかなか頼れない」ということには、マイナス面だけでなく、実はプラスの面もあるのではないでしょうか。
今回はあまり取り上げられることのない、「人を頼れないこと」のプラスの面について考えてみます。
HSPの方は自己肯定感が低く、マイナス思考になりがちなので、あえて良い面に目を向けることも大事だと思った次第です。
人を頼れない(頼らない)ことのメリット4選
人を頼らないことのメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- 自立心・独立心が養われる
- 生活力がつく
- いろいろなスキルが身につく
- 自分で調べたり、考えたりする力がつく
それぞれについて解説していきます。
① 自立心・独立心が養われる
人に頼ってばかりだと、依存心が高まり、自分一人で何かをやり遂げようという気概が弱まるおそれがあります。
人に頼らないということは、言い換えれば何事も自分でやろうとするということです。
自分一人で何かをやり遂げた体験が積み重なれば、自信もつきますし、自立心・独立心も高まります。
② 生活力がつく
①と関連しますが、自立心があり、何事も自分でやる習慣があれば、自然と生活力がつきます。
たとえば家事や料理を自分で工夫しながらやってみたり、引っ越しや役所での手続きなどをスムーズに行ったりするのも、大事な生活力の一部です。
実家暮らしだとこうした機会は少ないかもしれませんが、HSPの人は一人の時間が好きな傾向もあるので、一人暮らしに向いているかもしれません。
③ いろいろなスキルが身に付く
②は主に生活面でのメリットですが、仕事の面では、自分で何でもやろうとするうちに、自然と様々なスキルが身に付くというメリットがあります。
他人に任せてばかりでは、当然自分の能力は上がりません。
その時々では大変だったとしても、長い目で見れば、自分でやっておいてよかったと思える日が来るかもしれません。
④ 自分で調べたり、考えたりする力がつく
分からないことがあったとき、すぐに人に聞いてしまうと、自分で調べたり考えたりする機会が減ってしまいます。
人に頼る前に、まずは自分で解決しようとすることで、思考力やリサーチ力が鍛えられるというメリットがあります。
HSP気質の人は、もともと物事を深く考える傾向がありますが、自分で解決しようとすることで、さらに思考力が高まるはずです。
僕は子供の頃、勉強でわからないところがあると、人に頼らず分かるまでひたすら自分で調べ、考えるタイプでした。
おかげで要領は壊滅的に悪かったですが、思考力や粘り強さは鍛えられた気がします。
もちろん、人に聞くことで思いもしない知識や有益な情報を得られることもよくあります。
そのため、自分で調べたり考えたりしつつ、他人の知恵も借りるというのがベストかもしれません。
おわりに―長い目で見れば良い面もある―
今回は、「人を頼るのが苦手」というHSPにありがちな傾向の良い面に焦点を当ててみました。
もちろん、再三書いたように、人に頼った方が良い場面はあります。
「人に迷惑や負担をかけたくない!」という思いから、自分一人で仕事を進めた結果、期限に間に合わなかったりミスが多かったりしてしまっては、結果として余計周りに迷惑をかけてしまいます。
大事なのは、状況に応じて「人を頼った方が良いのか」、「自分でやるべきなのか」を適切に判断できるようになることだと思います。
なお、最後に付け加えておくと、「人を頼るのが苦手で、何でも自分でやろうとする」タイプの人は、一見要領が悪く、ときにはポンコツ扱いされることもあります。
しかし、長い目で見ると、光るものがあるのではないでしょうか(←自己暗示)。
先に書いたとおり、自分で解決しようとする習慣があることで、色々なスキルや思考の深さ、粘り強さなどが身につくからです。
また、重要な場面に出くわしたとき、思い切った判断が下せるようになるかもしれません(普段から様々なことを自分で決めたり考えたりしているため)。
今は不器用な自分に歯がゆい思いをしているかもしれませんが、このように考えると、少しは自信が持てるようになると思います(←またしても自己暗示)。
最後まで読んでいただきありがとうございました。