公務員の学歴・経歴

【大学生・進路】公務員になる人が多い大学はどこ?【ICU・学習院・成蹊・成城・明治学院編】

前回、前々回と、早慶上智やMARCH、関関同立のうち、公務員になる人の割合が高い大学はどこかというテーマで記事を書いてきました。

【大学生・進路】公務員になる人が多い大学はどこ?【早慶上智・MARCH編】 大学によって公務員になる人の割合に違いはあるのかな? 某県庁で働いていたとき、職員の出身大学にかなり偏りがあることに気が付き...
【大学生・進路】公務員になる人が多い大学はどこ?【関関同立編】 前回は、大学卒業後に公務員になる人がどのくらいいるのかについて、早慶上智とMARCH(明治・青学・立教・中央・法政)に絞ってまとめまし...

今回は、関東の有名私立大学の中で取りこぼしてしまった(?)、ICU(国際基督教大学大学)、学習院、成蹊、成城、明治学院について、同じテーマでまとめてみたいと思います。

ちなみに、入試の難易度としては、ICUは早慶(ないし上智)に次ぐレベル、学習院はMARCHとほぼ同じ、成蹊・成城・明学(一括りに「成成明学」とも呼ばれます)はMARCHに次ぐレベルといったところでしょうか。

ローニン
ローニン
あくまでも僕が受験した 10年以上前の印象ですが…

ちなみに、僕が働いていた県では、ICU、学習院、成成明学出身の人はほとんど見かけませんでした。

大学別・公務員になる人の人数と割合

各大学の就職者数、公務員になった人の人数・割合をまとめたのが以下の表です。

  卒業生数 就職者 うち公務員 割合
(公務員数÷就職者数)
ICU 664 481 8 1.7%
学習院 2,148 1,821 125 6.9%
成蹊 1,698 1,477 54 3.7%
成城 1,320 1,156 45 3.9%
明治学院 2,809 2,496 110 4.4%

※「大学受験パスナビ」参照(2019年度。以下の表も同じ)

公務員になる人の割合が最も高いのは学習院(6.9%)で、最も低いのはICU(1.7%)でした。

成蹊や成城は3%台ですが、これは上智(3.7%)と同じくらいです。

卒業生・就職者の母数自体が少ないので、早稲田やMARCH、関関同立に比べると、公務員になる人数はかなり少ないと言えます。

ローニン
ローニン
どうりで僕の同期や同僚にも、これらの大学出身者がいなかったのだとわかりました。

参考として、早慶上智・MARCH及び関関同立の表も載せておきます。

  卒業生数 就職者 うち公務員 割合
(公務員数÷就職者数)
早稲田 9,462 6,585 346 5.3%
慶応 6,307 4,656 140 3.0%
上智 2,963 2,351 86 3.7%
明治 7,153 5,477 362 6.6%
青山学院 4,281 3,631 110 3.0%
立教 4,511 3,735 226 6.1%
中央 5,670 4,564 475 10.4%
法政 7,661 6,445 416 6.5%
  卒業生数 就職者 うち公務員 割合
(公務員数÷就職者数)
関西 6,523 5,620 313 5.6%
関西学院 5,921 5,109 270 5.3%
同志社 6,169 4,824 304 6.3%
立命館 7,435 5,717 399 7.0%

公務員になる人が多い学部は?

各大学の学部別に、就職者数や公務員になった人の人数とその割合を表にしました。
※なお、ICUは学部が一つ(教養学部)しかないため省略します。

学習院の場合

学部 就職者数 うち公務員 割合
437 44 10.1%
経済 489 37 7.6%
586 33 5.6%
国際社会科 179 7 3.9%
130 4 3.1%

成蹊の場合

学部 就職者数 うち公務員 割合
370 29 7.8%
373 15 4.0%
理工 270 4 1.5%
経済 464 6 1.3%

成城の場合

学部 就職者数 うち公務員 割合
246 22 8.9%
文芸 329 11 3.3%
経済 351 8 2.3%
社会イノベーション 230 4 1.7%

明治学院の場合

学部 就職者数 うち公務員 割合
537 49 9.1%
社会 436 26 6.0%
経済 572 17 3.0%
心理 284 8 2.8%
405 7 1.7%
国際 262 3 1.1%

どの大学でも、公務員になる人の割合が最も高いのは法学部です。

ただ、MARCHや関関同立の法学部の場合、多いところでは約20%の人が公務員になっているのに対して、今回取り上げた大学の場合、最も高くても学習院の10%ちょっとです。

おわりに―公務員の割合から各大学のカラーがわかる?―

今回は、ICUや学習院・成成明学における、公務員になる人の人数や割合を、他の有名私立大である早慶上智やMARCH、関関同立などと比較しながらまとめてみました。

調べてみると、学習院は明治や法政、立教と同じくらいの割合(6%台)で公務員になる人がいる一方、それ以外の大学は公務員になる人の数も割合もかなり少ない(低い)ことがわかりました。

公務員になる人数や割合をもとに、各大学を3つのグループに分けることができると思います。

  1. 公務員との相性抜群!?人数・割合ともにトップの中央(割合:約10%)
  2. 公務員を目指すのも悪くない? 中位グループの早稲田・明治・立教・法政・関関同立・学習院(割合:5~6%台)
  3. 公務員を目指すと浮く? 下位グループの慶応・上智・青学・ICU・成成明学(割合:1~4%台)

ローニン
ローニン
こうして見ると、下位グループは華やかで洗練されたイメージの大学ばかりですね。

早稲田や明治、法政、中央など、どちらかといえばバンカラ・堅実・田舎臭いといったイメージのある大学は、軒並み中位以上に位置しています。
今はそうでもないと思いますが、一昔前の感覚だと、そういったイメージを持つ人も多いのではないでしょうか。

公務員になる人の割合という点から見てみると、各大学のカラーがはっきりと出ていて興味深いです。

なお、関西の大学(関関同立)の場合、関東の大学ほどはっきりとした違いは見られません。
同志社や関西学院も洗練されたイメージがありますが、東京のおしゃれな大学は別格なのかもしれません。

ちなみに、どの大学でも国際系の学部は、公務員になる人の割合が圧倒的に低いです。

ローニン
ローニン
国際志向の人がドメスティックな職種である公務員(特に地方公務員)を目指さないのは、当たり前と言えば当たり前ですが。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUT ME
ローニン
某県庁で5年働いた後、文系大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家(令和の三文文士)になってしまったアラサー男です。 公務員関連の情報を中心に書いています。noteもやっています。