公務員の仕事

公務員に公用携帯・スマホは支給される?←されません!

民間企業では社用の携帯電話・スマホが支給されるところも多いと思います。
では、公務員も同じように公用の携帯を支給されるのでしょうか?

そんな疑問にお答えすべく、今回は公務員の携帯電話事情について解説していきます。

【悲報】公務員に公用の携帯は支給されません!

結論からいうと、公務員に公用の携帯は支給されません。
業務上の電話であっても私用の携帯・スマホを使います。

もちろん、職場には固定電話があるので、庁舎・事務所内にいるときはそちらを使いますが、出先で電話しなければならないときは私用の電話を使うしかありません。

よくあるのが外出先での用事が終わって職場に報告するケースです(「〇〇の会議が終わったので今から戻ります」みたいな)。

こういった場面では自分から電話をかけるので、当然電話代がかかります。
しかし、業務でどれだけ電話代がかかっても、自腹で払わなければいけません。

また、外出先で業務上必要な資料(PDFなど)をダウンロードすることもありますが、その際の通信費も当然自腹です。

土木職など、外で仕事する機会が多い公務員は特に、こうした電話代・通信費はばかにならないのではないでしょうか?

ローニン
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場合によっては仕事のためにデータ通信量の大きいプランに変更する、なんてこともあるかもしれません。

仕事相手に電話番号やラインを教えることも

さらに、業務の都合上やむを得ず、仕事相手に電話番号やラインなどを教えることもあります
場合によっては職場の人だけでなく、他の役所や企業の人と外出先でやり取りする必要もあるからです。

ローニン
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仕事とプライベートを切り離したい人にとっては嫌かもしれません…

ちなみに、おそらくどの役所でも、災害時などに備えて部署内で緊急連絡網が作られていると思います。
そこに職員の携帯番号やメールアドレス(もちろん私用)が載っているので、職場の人に私用携帯の番号やアドレスを知られないようにするのは実質不可能です。

ただし、一般市民の方に番号などを教えることは(少なくとも僕は)ありませんでした。
窓口業務のある部署だと市民の方と接する機会が多いですが、一部には悪質なクレーマーなどもいるので、教えてしまうとトラブルに巻き込まれる可能性があります。

そのため、窓口業務などでは電話番号だけなく名刺も渡さないのが一般的です。

なぜ公用の携帯が支給されないの?

なぜ公務員には公用の携帯が支給されないのでしょうか?
その理由はおそらく次の2つです。

職員全員に支給すると莫大な費用がかかるから

一番の理由は、職員に携帯を支給すると莫大な費用がかかるからでしょう。

仮に格安スマホなどのプランで月2,000円程度の通信費だとしても、職員が1,000人いれば200万円もかかってしまいます。
多くの自治体で財政状況が厳しい中、ケータイ代として新たな予算をつけるのは相当難しいということです。

それに財源は税金であるため(厳密には地方債などもありますが)、公用の携帯を支給するのに税金を使うとなると、市民の理解を得にくいという事情もあります。

こうしたことから、公用の携帯は支給されないのだと思います。

支給しなくても仕事ができているから(=現状を変える必要がないから)

公用携帯を支給しなくても普通に仕事ができているから、という事情もあります。
つまり、現状を変える必要性がないということです。

役所で新たな事業をやろうとすると、莫大なリソースを割かなければなりません。
予算だけなく、時間や人手も当然かかります。

そのため、仮に予算があったとしても、必要に迫られない限り新たな事業を始めるのは至難の業なのです(ただし、首長肝いりの施策はすぐに実施されます)。

ローニン
ローニン
なぜこの事業をやらなければならないのか、この事業を行うことでどんな成果が生まれるのかなどをきちんと説明できないといけないからです。

僕個人の意見としては、公用の電話を支給することにそこまでの重要性があるとは思えません。
支給したところで、予算に見合うほど業務のパフォーマンスが上がるとは考えられないからです。

もちろん、私用の電話を使っていると、情報漏洩やセキュリティの面などで課題はあります。
ただ、公用の電話にしたからといって根本的に課題が解消するわけではないので、やはり費用対効果として見合わないのではないでしょうか。

電話代を自腹で支払わないといけない点は職員にとって嫌ですが、給料から天引きされる費用とみなして諦めるしかないのかもしれません。

ただし、例外はあり(災害用など)

ただし、役所でも一部公用の携帯を使う事例はあります
たとえば僕のいた県庁では、災害が起きたときのために庁舎に寝泊まりする当番(宿直)があったのですが、その際には公用の携帯が渡されました。

とはいえ、こうした事例はかなりレアケースです。
緊急連絡網のように、基本は災害時などの連絡でも私用の携帯を使います。

災害時のための宿直当番は職員全員がやるわけではなく、毎年各課から1人(基本は若手の男性職員)選ばれます。宿直当番になると、1,2か月に1回くらいのペースで庁舎に寝泊まりしなければなりません。

自分が当番のときに地震や台風などが来なければ特に何もすることはないのですが、災害が起きたらすぐに対応しなければなりません。ある意味ロシアンルーレットです(笑)

まとめ

今回は公務員に公用の携帯は支給されるのかというテーマで書いてきました。

あらためてまとめると以下のようになります。

  • 公務員に公用の携帯・スマホは支給されない
  • 業務上の電話であっても、電話代・通信費は全て自腹
  • 災害時の連絡のため、私用携帯の番号などは職場内でほぼ共有される
  • 予算の都合などから、今後も公用携帯が支給されることはなさそう

最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUT ME
ローニン
某県庁で5年働いた後、文系大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家(令和の三文文士)になってしまったアラサー男です。 公務員関連の情報を中心に書いています。noteもやっています。