公務員の仕事

公務員の引き継ぎは雑&適当⁉実態と対策を解説します

公務員は頻繁に異動があり、引き継ぎもその都度行うことになります。
この引継ぎ、実はかなり厄介です。

なぜかというと、前任者の引き継ぎが雑だったり適当だったりすることがよくあるからです。

今回は、某県庁で5年間働き、実際に引き継ぎを何回も経験した僕が、公務員の引き継ぎが雑になってしまう理由や対策について解説します。

公務員の引き継ぎが雑になる理由

公務員の引き継ぎが雑になってしまう理由は、主に次の2つです。

①異動の内示から異動日までの期間が短いから

公務員の異動の内示は、だいたい3月の中頃に出ます。
そのため、異動までの準備期間は2週間弱しかありません。

年度内に終わらせないといけない仕事がたくさんある中で、引き継ぎの準備をするのは大変です。
特に3月の後半は非常に慌ただしくなります。

業務時間中に引き継ぎ書を作る時間がなければ、残業したり休日に作成したりすることもよくあります(僕も休日に職場に行って作っていました)。

このように異動までの期間が短く慌ただしいので、引き継ぎの準備に十分な時間を割けず、雑になってしまうことがあるのです。

②異動すると前の部署と関係なくなることが多いから

公務員あるあるですが、一度異動すると元の部署には二度と戻らないことが珍しくありません。

そのため、人によっては「どうせ二度と関わることもないから、引継ぎは適当に済ましてもいいか」という誘惑に駆られる可能性があります。

前任者がこのような植木等もびっくりの無責任一代男(古い)だと、後任者は地獄を見ることになります。

というか、引き継ぎが適当だと異動後に後任者から質問の連絡が頻繁に来るため、前任者にとっても本来はマイナスです。

加えて、後任者に「前任者の引継ぎ適当すぎるだろ」と陰口を叩かれること請け合いです。
そうならないように、できる限り引き継ぎの準備はしっかりしておきましょう。

ちなみに、僕は県庁に入って3年目に課の内部で異動があったのですが、引き継ぎが適当過ぎて後任の同僚にキレられました(笑)

ローニン

年度が替わっても同じ課内にいるから、その都度確認してもらえばいいだろうと考えていたのですが、そんなに甘くはなかったようです…

引き継ぎが雑にならないための対策(前任者編)

引き継ぎという難儀なイベントをしっかりとこなすにはどうすればいいのでしょうか?

前任者ができる対策を2つご紹介します。

①これまでの引継書をベースに、必要なことを書き加える

基本的に、引き継ぎの際には「引継書」を作成します。
たいてい、引継書は担当者の間で代々受け継がれているものがあるはずなので、これを使わない手はありません。

もちろん、年が経つにつれ業務内容などは少しづつ変わっていくので、最新の状態にアップデートします。

既存の情報を最新版にするのは当たり前ですが、適宜不要な内容は削除し、必要な内容を新たに盛り込むことも大切です。

特に、自分自身が難しいと感じた業務は後任者もそう感じることが多いので、なるべく丁寧に進め方などを書いておきましょう。

また、次年度以降に問題になりそうな業務などは「懸案事項」※としてまとめておくことも大切です。

※自分が担当のときに解決できなかった課題が懸案事項になる可能性もあるため、爆弾を後任に渡す意味合いもなきにしもあらずです。
せめてもの罪滅ぼし(?)として、引継ぎくらいはちゃんとやりましょう(笑)

ただし、以上はあくまでも、これまでの引継書が比較的まともなケースの話です。

過去の引継書が適当過ぎて使い物にならなかったり、そもそも存在しなかったりする可能性もゼロではありません。

その場合は大変面倒ですが、自分で一から作るしかないでしょう。

②担当1年目から引継書を少しずつ作成(アップデート)しておく

とはいえ、前述の通り異動までの期間は短いため、じっくりと引継書を作る時間は確保できないかもしれません。

そこで、担当1年目の頃から異動の時期に少しずつ引継書を作っておくと、後々楽になります。

たいてい異動は3~4年スパンなので、担当になって1、2年目で異動になることはあまりありません。

1年目から(異動が決まったものと仮定して)少しずつ引継書を作っておくと、数年後実際に異動することになったとき、かなり余裕をもって準備できます。

ただし、運悪く(?)1年で異動することになった場合、この作戦は使えません。

実際、僕は課内異動を含めると毎年業務が変わっていたので、このような準備はできませんでした(だから同僚にキレられた、と言い訳をするつもりはないですが…)

引き継ぎが雑にならないための対策(後任者編)

前任者に比べると、後任者が対策できることは限られています。
というか、実のところほとんどありません(汗)

前任者がどれだけしっかり引き継ぎ書を作ってくれるかにかかっている、というのが正直なところです。

対策としては、異動が決まったら異動先の現担当者に連絡し、業務内容について事前に直接レクチャーをしてもらうように調整することぐらいです。

その際は、後任者が異動先の部署に出向くことになります。

同じ庁舎内ならそれほど手間はかかりませんが、たとえば本庁→出先機関、または出先機関→本庁に異動するときは、わざわざ遠出しないといけないので結構面倒です。

引継ぎのレクを受ける際は、細かいことでも疑問はなるべく解消しておきましょう。

前任者が退職・休職してるとかなりキツイ

かりに引ぎ継ぎが雑だったとしても、前任者が異動後も役所内にいる場合はまだマシです。
わからないことがあれば電話なりメールで確認できるためです。

一方で、前任者が退職や休職してしまっていると、その都度確認できないのでかなり大変です。

引ぎ継ぎをしっかりとやっておくのは当然として、わからないところは前年度の簿冊やフォルダなどを見て、進め方を確認するしかありません。

後任が新人の場合も大変

また、自分が前任者の立場で、後任が新人の場合も大変です。

なぜなら3月中に事前の引き継ぎができないからです。

そのため、とにかく引継書を万全の状態にしたうえで、(できれば)4月の早い段階で旧部署に行き、教えられるところを最大限教えるしかありません。

僕の場合、5年間の県庁生活のうち、後任が新人というパターンが2回あったのですが、そのときはかなり気を遣いました(それでも新人職員がすべて理解するのは難しいため、結構頻繁に質問の電話が来ました)。

以上を踏まえると、前任が退職していて後任が新人というのが最悪のパターンだと言えます。
この場合、新人の職員からするとかなりブラックな環境なのは間違いないでしょう。

さすがにそうならないように人事などが配慮してくれるかもしれませんが、可能性はゼロではありません。
これから公務員になる皆さんは、最初に配属先と同様、引継ぎの「ガチャ」も引く羽目になるということです。

まとめ

今回は公務員にとって年度末の難題である引き継ぎについて解説しました。

まとめると以下のようになります。

  • 公務員は異動が決まってから異動するまでの期間が短い
  • さらに異動前の部署には戻らない可能性も高く、引き継ぎが雑になりがち
  • 前年までの引継書をベースに、少しずつアップデートしておくことが大切
  • 事前の引き継ぎレクでわからないところはなるべく解消しておく
  • 前任が退職や休職、後任が新人の場合はかなり大変

前任者の方は、適当な引き継ぎをしたせいで後任の職員に恨まれることのないよう(?)気をつけましょう。

ABOUT ME
ローニン
某県庁で5年働いた後、文系大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家(令和の三文文士)になってしまったアラサー男です。 公務員関連の情報を中心に書いています。noteもやっています。