公務員の人間関係・人となり

公務員試験(筆記)に受かる人は3つのタイプに分けられる説

公務員試験は出題範囲が非常に広く、対策が大変です。

教養試験では、高校までに習う国数英理社のほぼ全範囲に加え、判断推理や資料解釈などの出題もあります。

さらに専門試験では、法律や経済学、政治学、行政学など、大学(の社会科学系の学部)で習う内容がこれまた広範に出題されます。

これだけ多くの科目を勉強し、合格する人は一体どんな人間なのでしょうか?

この記事では、元県庁職員の僕が、公務員試験に合格する人を3つのタイプに分けて解説します。
実際に多くの公務員と接してきた経験から導き出した仮説(?)なので、公務員の人となりが気になる方は参考にしてみてください。

なお、本記事で言う「試験」とは筆記試験を指します。

公務員試験では面接もありますが、基本的には筆記の方が倍率・難易度が高いため、今回は筆記試験メインで話を進めていきます。

また、この記事では国家総合職(いわゆるキャリア)よりも地方公務員や国家一般職などの試験を念頭に置いています。

公務員試験(筆記)に合格する人のタイプ

公務員試験に合格する人のタイプは、大きく次の3つに分けられると考えられます。

①真面目な優等生タイプ

おそらく、一番多いのはこのタイプです。

在学中から計画的に勉強を進め、目標に向かってコツコツと努力できる人が、公務員試験を突破しやすい傾向があります(当たり前と言えば当たり前ですが)。

中学や高校の定期試験では数週間前からきちんと勉強し好成績を収め、その延長線として大学受験も突破するなど、受験競争の中で結果を出してきた人たちです。

このタイプを一言で表すなら「規律」や「勤勉」といったところでしょうか。

なにせ、彼ら・彼女らは、人生で最も自由を謳歌できる大学時代の少なくない時間を、公務員試験の勉強という苦行(?)に割けるわけです(一般に、公務員試験合格に必要な勉強時間は1,000時間以上と言われています)。

そのため、人並み以上の自制心や自律心を持っていることは間違いありません。

このタイプの人はたいてい、公務員になった後もしっかりと職務をこなします。
僕からは最も遠い人たちです(笑)

②知識欲旺盛な物知りタイプ

学問的な内容から時事、カルチャーなど、いろいろなジャンルに詳しいもの知りタイプの人も結構います。

先に書いた通り、公務員試験は出題範囲が非常に広範です。

たとえば、教養試験の社会だけでも世界史・日本史・地理・政治経済・時事などあらゆるジャンルから出題されるため、これらを全てイチから勉強するとなると、どれだけ時間があっても足りません。

そのため、試験対策前からさまざまなことをある程度知っているこのタイプの人が有利になるのです。

また、公務員試験は難易度自体はそれほど高くなく(国家総合職など一部を除く)、さらに大半が選択式のため、当該分野に関する最低限の知識があれば解けます。

この点も、「広く浅く」いろいろな知識があるもの知りタイプに有利に働きます。

僕もどちらかというとこのタイプであり、大学時代に読みたい本を好き勝手に読んで得た知識で公務員試験を突破した気配すらあります(公務員試験のためだけの勉強はあまり熱心にしていませんでした)。

なお、仕事の優秀さや熱心さに関しては、このタイプは本当にピンキリです。

ただ、僕の経験上、人間的に面白いのはおそらくこちらのタイプです(というより、僕と似たタイプであるため話が合っただけかもしれませんが)。

③ガチで地頭の良いタイプ

全体から見ると少数ですが、国家総合職以外の公務員にもガチで地頭の良い人がいます。

ここで言う「地頭」とは、端的に言えばIQの高さです。

公務員試験の教養問題で出る数的処理や判断推理、空間把握などでは、IQ的な意味での頭の良さが試されます。

もちろん、きちんと対策すれば誰でもある程度解けるようになりますが、地頭に自信があればそもそも対策に時間をかける必要がありません。

また、学習能力が高ければ、当然専門科目などでも有利な立場に立てます。

地頭が良いと、職務で必要な知識やノウハウをすぐに吸収できるため、広範な仕事に従事する公務員としては重宝されるはずです。

特に上の立場になるほど、「レク」でさまざまな業務の報告や施策の説明などを受け、要点を正確に理解する必要があるため、地頭の良さが求められます。

とはいえ、こればかりは持って生まれたものなので、個人の努力で補うのは限界があるのですが…

ちなみに、①(優等生タイプ)や②(物知りタイプ)とのハイブリッド型の人も結構います。
僕は残念ながらこのタイプではありませんでした(むしろ要領はかなり悪い方でした)。

3つのタイプの割合は?

公務員試験に合格する人は以上の3つのタイプに大別されますが、割合(構成比)としては偏りがあります。

僕の完全な主観ですが、①(優等生タイプ)と②(物知りタイプ)と③(地頭良いタイプ)の比は6:3:1といったところです。

なので、基本的には過半数を占める①タイプの人にとっては働きやすい環境でしょう。

また、先にも書いたようにそれぞれのハイブリッド型の人もたくさんいます。
各人に最も強く現れているタイプで分けると、このような比になりそうだということです。

なお、(男女差別の意図は全くありませんが)どちらかというと女性は①タイプが多く、男性は②タイプが多かった気がします(③は男女関係なく少数です)。

ということは、女性の方が真面目で優秀な人が多いと言えるのかもしれません。

おわりに

今回は公務員試験に受かる人を3つのタイプに分けて解説してみました。

これはあくまでも僕の「仮説」であり、100%正しいわけではありません。
ただ、自分自身の経験にもとづいており、公務員の実情やイメージに近いと思われます。

公務員試験に合格したいのであれば、真面目にしっかりと勉強を積み重ねる①タイプになるのが正攻法です。

とはいえ、①以外のタイプでも受かる人は受かってしまうので、必ずしも「試験勉強が足りない」=「受からない」とは限りません。

公務員を目指している人は、最後まであきらめずに頑張ってください!

なお、以下の記事では、公務員試験とは関係なくどのような考えや志向を持った人が公務員になるのかについて解説しています。
ご関心の方はあわせて読んでみてください。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

ABOUT ME
ローニン
某県庁で5年働いた後、文系大学院に進学。その後、なんだかんだあって雑文家(令和の三文文士)になってしまったアラサー男です。 公務員関連の情報を中心に書いています。noteもやっています。